AA用語の説明

AAの用語についてはAAとしての公式な解釈というものはありません。
各自それぞれの経験に基づき、自由に解釈をしてよいものとされています。
以下に、それらAA独特の用語の解釈について参考にしていただけるよう一般的に理解されている意味を記しました。


スポンサー/スポンサーシップ
飲まない生きかたを続けるにあたって、また、AAの回復のプログラムを実践するにあたって、メンバーはより経験のあるメンバーに相談に乗ってもらったり、助言や提案を示してもらっているが、その助言者をスポンサー、その関わりをスポンサーシップと呼んでいる。



スリップ
飲まない期間がある程度続いた後に再飲酒すること。



ソブラエティ
飲まないで生きること。単に飲むのをやめるだけでなく、人生のさまざまな側面に、まず飲まずにアプローチしながら、生き方を深めていくという意味で使われている。



ツーステップ・ダンス
12あるステップのなかで、1番目のステップを認めたら直ちに、2番目から11番目のステップを飛ばして、12番目のステップ(メッセージ活動)に取りかかること。



ドライドランク
飲酒はしていないのだが、考え方や行動がのんでいたときと少しも変わらない状態。



ハイヤーパワー
自分自身を超えた、自分よりも偉大だと認められる「力」。アルコールに無力であるからこそ、自分を超えた大きな力に自分をゆだねている。その力についてどう解釈するかはまったく各人に自由に任されている。



バースディ
AAにつながり、飲酒をやめた日を新たな自分の誕生の日とし、その日を基点に誕生年を数えている。



ビッグブック
AAの基本テキストともいうべき「アルコホーリクス・アノニマス」の愛称。



フェローシップ
本来はAAという仲間の集合体を指すが、日本のAAのなかでは、AAのミーティングを離れた仲間同士の交流の意味で使われることが多い。



ブラックアウト
ある一定期間の記憶が欠落すること。アルコール依存症の症状の1つとも言われている。



ホームグループ
基本的にAAメンバーはいつどこのミーティングであっても自由に参加できるのだが、どこかのグループに所属することで、グループの運営の責任を引き受け、仲間とのつながりをいっそう深めている。その所属するグループを自分にとってのホームグループと呼ぶ。メンバーにとって「家庭」ともいうべき存在。



ミーティング
AAメンバーが回復のために集うあつまり。



メッセージ
AAのアルコホリズムからの回復の方法を、今はまだそれを知らずにアルコホリズムで苦しんでいる人に伝えること。12番目のステップ。



メダル
AAグループの中には、AAのバースディを迎えたメンバーに記念としてメダルを手渡しているところがある。メダルの種類は、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、そして1年、2年...と続く。そのようなグループは、AAミーティングに始めてやってきた人には、ワンディメダル(1日目のメダル)を手渡している。一部のAAグループで慣習として行われているが、すべての地域に共通しているわけではない。



4・5(棚卸し)
AAの12のステップの4番目と5番目のステップのことで、自分自身のこれまでの生き方に目を向け、そのなかの誤りをすべて認めていく作業。


回復への道PARTV』(P195〜199)より引用